第15回北海道農場HACCP研究大会が札幌市で開催され、研究会の代表が参加しましたので、講演内容のポイントを報告します。

「第15回北海道農場HACCP研究大会報告」

報告者 藤﨑俊治

1. 日時:2025年11月4日(火)13時~17時
2. 場所:北海道第二水産ビル8階 会議室
3.プログラム                     
開会挨拶:北海道農場HACCP研究会会長 高橋佐和子氏

(1)基調講演1 

臨床獣医師45年〜そして地域に根ざした農場HACCPの取り組みへ〜

酪農企画シベチャ 久保田学氏

・演者は農業共済診療所の獣医を経て、退職後は酪農企画シベチャを立ち上げ、標茶町の酪農家の衛生対策に取組む。
①今回の講演内容で「宇都宮賞」を授与した。(獣医師では稀)
②2013年標茶では抗生剤の残留による事故が多発、乳質も最悪の状態であった。
③標茶の乳質改善に向け、乳質HACCP推進会議を企画した。
④準備の第1段階は、乳質HACCPチェックシートを作成した。
⑤第2段階は、農家指導の人的資源を育成し、教育、訓練を行った。
⑥3年間の検討を経て、農協の強力な後押しを得て開始する。
⑦その結果、乳質の改善、生乳の廃棄が零になった。
⑧これからは育成牛の生体出荷に取組む。

(2)基調講演2 

沖縄県養豚農場における農場HACCPとAMR(薬剤耐性)対策の実践

(一社)沖縄県獣医療畜産技術支援協会 大城守氏

・演者は沖縄県に入庁し、23年後、退職。県食肉センター10年。2023年からは県獣医療畜産技術支援協会に勤務した。
①沖縄県は九州地区で1頭当たり薬品使用量が多い。
②県産豚肉のブランドの向上のため農場HACCPを導入した。
③飼養衛生管理の改善を重視した対策を推進した。
④その結果、抗菌剤の使用頻度と耐性菌発生の減少をみた。

(3)農場の取り組み事例紹介

1)農場HACCPと鳥インフルエンザ対策

(株)ホクリヨウ 横山領央氏

・演者は(株)ホクリョウ(北海道、東北に展開する鶏卵生産、販売)の技術職
①FSSC2200、Uコード(トレーサビリティ)、農場HACCP、JGAPを取得、全農場取得を目指す。
②全農場への体制移行については農場側が受け身となる懸念が考えられた。
③インフルエンザ対策については、特にカラス等への対策として、「農場周囲の木の伐採」「廃棄卵を粉砕してから堆肥化」「鶏糞ダンプを小屋で覆う」の取り組みが効果があった。
④山林に農場があるため、特に野鳥やネズミなどの対策に苦慮している。

2)妹背牛牧場の農場HACCPの取組~牛と共に歩む~ 

(有)妹背牛牧場 佐々木亮太氏

・演者は元JA職員の酪農は素人、牧場(成牛60頭)
前経営者が引退し、2013年、後継者となる。
①飼養衛生管理を根本的に見直し、独自の考え方で経営した。
②2018年に農場HACCP導入を決意し、2024年認証取得した。
③実行したことが安全、安心に繋がっていることを確認した。

閉会挨拶:北海道養豚生産者協会会長 中岡勝氏                         

以 上